8年くらい前から作ってきた国産レモンの手作りマーマレード。
ところが昨年7月を最後にスランプに陥り、何度挑戦しても固まらなくなってしまいました。そのあたりの顛末は過去2回記事にしています。
記事にしていないのも含めると4回ほど失敗していて、この1年でいったい何リットルのレモンソースを食べてきたんだろう…。しかし、くよくよしていても始まらないので、懲りずにまた仕入れてきました。
レモンの旬は冬なので、夏場はあまり数が出回りません。デパートの果物売り場でも国産レモンは数が少なくて高い。その代わりにニュージーランド産のノンケミカルレモンが入っていたので両方買ってきました。メキシコ産ライムもめずらしくノンケミ表示のものがあったので試しに購入。
ここからは過去記事と同じ制作工程ですが、一応記録です。
マーマレードに使うのは広島産6個。まずは両端を落として樽形に皮を剥く。
皮に残った中綿を丁寧に削ぎ落とす。
前は1つのレモンを6等分して皮を剥いていたのでレモン6つだと36分割された皮を処理していたのですが、樽形に剥けば12分割で済む。これでかなり楽になりました。
中綿を取ったら、ひたすら薄く刻む。
集中力が必要で体力的にもここが一番大変なところですが、針生姜をつくるとか大葉を極限に細く刻むとか、そういう下処理が僕はわりと好きです。達成感もあるし、雑念が消えて頭がすっきりします。
しかし理想の0.3mm厚を実現するのはなかなか難しい。
刻んだら鍋に移し、ひたひたの水で強火にかけて沸騰したら茹でこぼす、を3回繰り返してザルに揚げておく。
実から果肉と果汁を取り分ける。
残ったヘタと中綿、種を3回茹でこぼし、4回目にじっくりペクチンを抽出。
目の細かいザルで漉す。
これが今回のペクチン液。
ジャム瓶を蒸し器で消毒しておく。
全て揃ったら、果肉・果汁、皮、ペクチン液の総重量の6割の砂糖を用意。
弱めの中火でとろみがつくまで煮上げる。本当は「ごくごく弱火で最短時間」というのが僕のマーマレードの特徴だったのだけど、こうも固まらなくなるとまずはきちんと成功させるのが先。
注意深くとろみを確認しながらじっくり煮ました。
煮上がったらジャム瓶に移し、軽く蓋をして蒸し器で消毒、脱気。
脱気後は蓋をきつく締めて流水で素早く冷やす。
そして翌朝。おそるおそる自宅用の瓶を傾けると、きちんと粘りが出ていました。
実に1年ぶりの成功。さっそくいつものパズーパンにのせて食べてみると、美味しい。
加熱時間が長めなので以前の目の覚めるような風味ではなくなっているものの、マーマレードとしては及第点。たぶん本来この方が正しいんでしょう。
一方、ニュージーランド産のノンケミレモンは買ってすぐ輪切りにして、氷砂糖、蜂蜜と一緒にガラスジャーに入れておきました。
2日経って見てみると‥‥おお。
思ったより少ないけどレモネードのもとが出来ました。炭酸で割ればレモンスカッシュ。
というわけで、レモンマーマレードと自家製レモンスカッシュの贅沢な朝食。
さて、きちんと脱気できた残りの4瓶は、これまでお世話になってきた方々のもとへ送ります。
ものが小さいので梱包に悩んでいたのですが、近所のラッピング専門店で相談したらピッタリの箱と梱包材を見つけてくれました。
今回は200ml瓶ですが、高さに余裕があるので300ml瓶も入りそう。型番さえおさえておけばすぐに取り寄せてくれるとのことなので梱包問題は当面これで解決しそうです。
さ、行ってらっしゃい。