先日、職場の料理好きな同僚に「最近、新しい麺料理を研究していて花椒油を作った」という話をしたら、それなら週末空いてる?と誘われ、新宿中央公園で行われた四川フェス2018に行ってきました。
四川フェスは今年で2回目になる催しで、昨年は1日だけだったのが、好評につき2日開催に拡大されたらしい。
待ち合わせは午前11時。西新宿駅からのんびり歩いて中央公園へ。休日の都庁は周辺に人が全然いないのが新鮮でした。
到着すると、会場は既に大盛況。
僕は少し早めに着いたので、ほぼ同じタイミングで来た同僚2人と一緒に場所取り。残りのメンバーにこの像がこう見えるところにいます、と写真を送信。
とってもわかりやすい集合場所連絡をしたところで、さっそく買い出しに。ともあれせっかくのフェス、まずは食べ物を買ってこなければ始まりません。
最初に買ったのは比較的空いていた六本木・香福筵のよだれ鶏(口水鶏)、国分寺・孔明の罠の揚げよだれ鶏、西巣鴨・香辣妹子の燻製メンマ(凉拌煙燻竹筍)、牛タンとトリッパの煮込み(夫妻肺片)の4品。あと定番の青島ビール。
真っ昼間から屋外で飲むビールは最高ですね。桜はほぼ終わっていたけど、花見のような気分でした。
煮込みについてる麻辣醤が美味くて、他のもろもろに付けながらビールぐびくび。
そうこうする内に残りのメンバーも合流。
今日は初参加の僕を含めて総勢7名。集まりのリーダーになっている部門長とその奥さまは、到着するなり鞄からミルに入ったマイ花椒塩を取り出すような方々。足りなかったらこれを自分で挽けと。さすが過ぎます。写真撮っておけば良かった。
そんなこんなで紹興酒の差し入れもいただいたので、乾杯してゆるゆると飲み食い再開。
柿ピーの柿の種の代わりに揚げた唐辛子を入れたようなスナック。唐ピー。
なんだこれと思って買ったのに「あ、それ美味しいよねー」とコンビニでポテチ買ってきたみたいに言われるのが素敵。
ちなみに見た目は強烈ですが、それほど辛くはありません。
三明物産の煮込みダック(冒烤鴨)。
冒烤鴨を作っている許凡シェフは、成都の「許家菜」という店のシェフで四川料理王の一人と言われる方なんだそう。比べられるほど冒烤鴨を食べたこともないけど、確かに美味しかったのは間違いないです。
会場内を歩き回っていると、ひたすら唐辛子を刻んでいるシェフがいたり、
目つきの悪いパンダがいたりする。
午後になって飲み食いも一段落し、お手洗いに行って戻ってくると、なんか見るからにとんでもないものが。
渋谷・陳家私菜×鈴木亜美の天獄口水鶏。通常の皇帝口水鶏を辛いもの好きな鈴木亜美が激辛バージョンに仕上げたものらしいのだけど。さすがにこれはヤバいでしょう。
思わず無駄にマクロ撮影してしまう。
でも実際食べてみるとこれも見た目ほどではなく、辛いものセンサー(=痛覚)が壊れている僕なら「からーい」と言いながら普通に食べられるレベルでした。輪切りの唐辛子と生山椒を貪る感覚が楽しくてバリバリむしゃむしゃ。しかし、それが本当の地獄、もとい天獄の入り口だったとは、この時知るよしもなかった。
同じ店の頂天麻婆豆腐(手前)と、天獄麻婆豆腐(奥)。
見た目さっきのよだれ鶏と同じパターンだし、いけると思うじゃないですか‥‥もうね、いきなり体がぶっ壊れました。
汁を飲み込んだ数秒後、目と鼻から涙と鼻水が滝のように流れ出して止まらない。(T-T)の顔文字を実写化したみたいな状態に。
ソフトドリンクなんて誰も用意してないから飲み物が紹興酒しかないし、買ってきて欲しくても喉から出るのは嗚咽だけ。うー、うー、と獣のように叫びながら、滝藤賢一も真っ青なレベルで大号泣です。
やはり汁物だとカプサイシンが溶け出しやすいんですかね?それともたまたま「当たり」を引いたのか、ともかくよだれ鶏の100倍辛かった、というか痛かった。こんな自分にも痛覚はあったんだ!と否応なく認識させられました。
そのまま5分くらい唸ってようやく少し治まり、飲み物を買いに出て見つけたのは、砕いた生山椒入りのジンカクテル。
これはとても美味しかった。非常に爽やかで、麻婆にやられた喉が潤されました。
そして口直しの苺大福。四川フェスに出ているからにはこれもただの大福ではなく餡と一緒に生山椒が入っているんだけど、さっきのを経験した後では何も感じません。普通に美味しい。
そうこうしながら席に戻ったら、今度は別の同僚が嗚咽マシーンと化していました。
さっきの僕のアレを見て食べようと思うのもすごいけど、まあ僕が「当たった」だけだと踏んだのでしょう、よだれ鶏は辛くないしね。理系脳が陥りやすい罠です。
この後、四川旅行が当たる抽選会が開かれてフェスの盛り上がりは最高潮に。残念ながら旅行は当たらなかったけど、リーダーはパンダのぬいぐるみを当てていました。さすが。
というわけで夕方になって、現地解散。いや、楽しかった。
お土産の幺麻子藤椒油。三明物産で購入しました。
藤椒(タンジャオ) は乾燥させずに生で使う青山椒で、普通は生の山椒に熱した菜種油をかけて藤椒油を作るのだそうですが、幺麻子が作る藤椒油は生搾り。「日本ではあまり出回ってないよ!」と言われて思わず買っちゃいました。
とりあえずカップの汁なし担々麺に垂らしてみたのですが、香りの爽やかさと痺れが段違い。量をほんの少し(小さじ1杯くらい)間違うと、歯科で麻酔かけられたみたいに唇の感覚が無くなります。まさに「麻」の極み。買って良かった。
今のところネットで買えそうなのはここだけっぽいです。生山椒の鮮烈な痺れを体感したい方は是非!(アフィリエイトではありません)
というわけで麻辣欲をこれでもかというくらい充たされた四川フェス。ご興味を持たれた方は来年お会いしましょう。